更年期前後の女性によくある関節のトラブルとして、腱鞘炎や外側上顆炎(テニス肘)が挙げられます。
腱鞘炎は、腱と腱を包む鞘が擦れて摩擦が起き、痛みが出るものです。
外側上顆炎とは、上腕骨の外側上顆からスタートする主に手首を反らす筋肉が何らかのストレスによって付着部に炎症を起こしてしまうものです。テニスをやる方に多い症状なので『テニス肘』とも呼ばれます。
なぜ更年期前後の女性に多い?
更年期になると、一般的に女性ホルモンの『エストロゲン』と呼ばれるホルモンの量が減少します。最近では、この『エストロゲン』が腱や靭帯をしなやかに柔らかく保つ役割があるとわかってきました。
どんな症状?
経験のある方もいらっしゃると思いますが、
・肘や手首が痛くてビンやペットボトルの蓋が開けられない。
・雑巾がしぼれない。
・痛くてフライパンが振れない、持ち上げられない。
・パソコンのタイピング動作で痛みが出る。
などの動作は、手首の腱や靭帯に摩擦が起こったり、外側上顆にくっついている筋肉に牽引力(引っ張られる力)のストレスがかかってしまい動作時に筋肉の付着部周辺へ強い痛みが現れます。
痛みが出た時の対処法
対処法としては、前腕のストレッチやエルボーバンド(サポーター)の着用といった筋肉へのアプローチになります。
また、痛みの出ている部分のアイシングも良いと思います。